大阪府大阪市
VeroMetalのカラーリング
※写真は実際に納品したものとは異なります。 たとえば、金属一つとっても、指定色でお願いしたいという依頼があります。VeroMetalを活用することで、この指定色に限りなく近い色味を出すことも可能です。ただし、とてつもない量のサンプルを必要とするため、その分コストがかかります。制作が難しいというわけではありません。まず、素材を決定し、そこに色味を加えていきます。 要望があってからは概ね、金属色を基本に加えたい特徴を打ち合わせします。この特徴を参考に、VeroMetalを調合しながら色味を出していきます。課題となるのはコーティング後です。VeroMetalは金属そのものなので、色止め処理(腐食防止処理)を行っても経年変化していきます。その経年変化を見越した色味制作が最も重要です。
“上品な色気”を金属色で。
今回我々が依頼を受けたケースは、グローバルにビジネスを展開するハイブランドの依頼でした。世界で初めて店舗にバースペースを設けて、食器類を置く棚部分に長さ5mになる、湾曲した金属部材を使用したのです。グローバルブランドにおいては、ブランディングレギュレーションは、全世界的なイメージ戦略を決定する上で極めて重要です。そこで、金属部材にも厳密なカラーリングが求められたのです。 先に上げた方法で設計の指定のカラーリングをクリアし金属に加色したのちに、今度は加飾処理としてヘアラインを入れていくことになりました。ヘアラインの向き、長さなどもすべて指定でした。VeroMetalのm2あたりの単価は素材次第ではかなりのコストになります。一旦加色したものへのヘアラインは常に緊張を強いられますが、経験豊富な熟練工の手によりクリアすることができました。
搬入、現場施工
さて、部材のサイジングは5mです。となると運搬だけではなく、搬入が大きな課題です。実際、この部材は入り口から入りませんでした。しかも、表面の加工は非常に繊細なものなので、実の所できる限りの安全策を取りたい。そこで、クレーン車で2階の窓が設置される予定の箇所から搬入したのです。 現場での設置施工ももちろん弊社が行います。弊社の現場施工は金属部材がより長く使用できるように、独自の細かな部分まで実施します。たとえば、部材を設置するための下地づくりから、設置する時の治具にいたるまで最適なものを丁寧に処置します。今回の金属部材も、より長く、より多くの皆様に新しい喜びを届けられれば幸いです。