CASE STUDY 20
PLACE

愛知県名古屋市

OVERVIEW

門扉

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家と外の間のメタル。

門扉は、家の入り口であると同時に、家から外への入り口でもあります。どちらにも、ワクワクとした印象があり、同時に、新しい世界へと入っていくような印象をお持ちの方もいらっしゃいます。特に家の門扉というのは不思議な存在です。自分の空間から外へ、外の空間から内へと、どこか哲学的な存在感を感じます。 必要なのは佇まいではないかと思います。もちろん、機能や耐久性などのすべてが前提として完璧に揃っていることがなければなりませんが。この佇まい一つで、家に対する興味や愛着もまた変わってくるのだろうと思っています。だからこそ、門扉を手がけることの多い我々には、一種の緊張感があります。

門扉の表情。

門扉と一口にいっても、サイズも仕様もデザインも異なります。使われる技術も異なります。建物全体の隅々にまで設計意図がある場合は、建物全体のコンセプトを具現化するアイテムとして存在することになります。だからこそ、門扉の仕様をまず目にしたときには、この全体の設計意図をどのように理解するかがすべてです。 門扉は家の表情の一角をなすものであり、外から常に見える部分にあります。当然、セキュリティの要素もありますし、同時に意匠性が求められる特殊な存在です。現代では、警備補償的な機能も付与されることがあり、見た目に反してハイテクな領域ともなっています。こうしたすべてに対する知識を、メタルの加工部材として具象化できるかが求められています。

家と外の間のメタル。

当案件の門扉は決して大きなものではありませんが、建築物がひとつの大きな箱のような作りとなっていることから、神秘的な存在感をもっています。内側に対する無限の想像がはたらくような印象値も醸し出されます。小さなひさしがついていることから、お客様や住民の方への配慮も感じさせるため、愛着がわきます。 スチール加工としては比較的スタンダードな技術の組み合わせですが、とにかく丁寧な作業が求められる仕上げでした。空間の意図と、門扉の存在感をたっぷりと思案しながら、あらためて門扉を製作する魅力を噛み締めた案件です。