東京都港区
ホテルエントランス壁面
華やかなホテルの世界は、膨大な量の汗の上になりたっています。当然、オープンしたホテルの運営には、それだけのプロフェッショナルな人々の汗と、プロフェッショナルに至るまでの努力の汗など、様々な汗の上にだけ、ラグジュアリーで快適なホスピタリティが成り立っていることは想像に難くありません。 舞台となる建築物も同様です。お客様に非日常をどのように体験していただくのか、場所にこめられた思いなど、事業スタート時から積み上げられていく汗の量は途方もなく、ただただ頭が下がる思いがします。こうしたプロジェクトに金属のプロとして関われる私たちは、ある意味において幸福であり、役得であると言えるのかもしれません。
エントランスに向かう。
当初、我々が受けたオーダーは、ホテルのエントランスに向かう用壁でした。この部材にVeroMetalを用いて、金属加飾が施された存在感のある壁面にすることが目的でした。施主は大手ハウスメーカー、施工は大手ゼネコン、そしてそこにゼネコン子会社の人間達複数名を加えた12名が、弊社の研修室に集まりながら、いろいろテクスチャ作りに取り組みました。 このプロセスは全体に大きな負荷をかけますが、金属加飾の理解レベルを向上させるという意味においては大変に価値があります。 結果的には、理想通りのテクスチャにたどり着き、そこからさらに実装体制へとシフトしました。施工はVeroMetal技術研修を受講された株式会社イワサ・アンド・エムズさんにおいて製作に取り掛かりました。
さまざまな箇所へ。
結果的には、いろいろな場所の用壁や扉を手がけることになりました。もともとの材質はコンクリ―トで、そこからVeroMetalのブロンズを、設計意図に基づいて作っていったのが用壁でしたが、扉はまた異なる素材と質感で作り上げるなど、ホテル全体の重要な箇所に我々の技術が用いられたのは大変に嬉しいことでした。 このプロジェクトでは、終了後の書類対応も我々にとって大変に価値あるノウハウになりました。とにかく品質管理上求められる書類を提出していくのですが、なるほどと思わせることが多く、我々の品質管理のレベル向上に大きな意味をもたらしていただきました。これからかくであろう我々の汗が、より価値あるものになった貴重な案件となりました。