CASE STUDY 46
PLACE

愛知

OVERVIEW

技術開発

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ハニカム構造とメタル

金属パネルの軽量化を目指して

アイチ金属では従来の外部機能門柱パネル製作の際は、パネルにスチールやステンレスを使用してきました。その際、下地として使う素材選びには四苦八苦してきました。というのは、重量がとにかく課題だからです。安全性や信頼性を高めようとすればするほど、重量が重くなる傾向に歯止めがかからないのです。軽量化すればその分強度が失われます。 しかし、本当に偶然の出会いから、これの解決方法を発見しました。ハニカム構造の採用です。ハニカム構造そのものは、全く珍しいものではありません。段ボールの世界ですら、これらを採用した強度を実現しています。しかし、我々がどうしてこれを採用してこなかったかと言えば、小口処理が極めて難しかったのです。金属の場合は、小口ひとつで人に大怪我を与えることも可能だからです。

ハニカムとは

「ハニカム構造」は、ミツバチの巣の構造から呼ばれています。これは数学的な理解は極めて複雑なので、あえて正六角形の集合体という表現にしておきます。この、「正六角形を組み合わせた構造である『ハニカムコア』」は、「材料を効率的に活用しつつ、一定の強度も保つことができる」と言え、強度を損なわずに、できる限り必要な材料を少なくできる構造として、幅広い場面で使用されています。

偶然の出会いというのは、古くから付き合いのある企業が、このハニカム構造を使い小口を素晴らしく綺麗に処理する技術をもっていたのです。これを応用すれば、強度を増しながらの軽量化に一定の目処がつくことになります。ハニカムパネルを実現できれば、あとは表面処理はアイチ金属が最も得意とする分野ですから、すべて金属の軽量で強度の高い美しい見た目の製品づくりが可能になります。

軽量かつ強度のあるハニカムパネル

実際、すでにそうした商品が社会にはありました。建築分野や家具の分野への応用がそれほど事例がなかったというだけです。いま、私たちはこの製品化に取り組んでいます。といっても、そんなに難しい話ではなく、すでに案件ベースでは採用しトライしている最中です。ハニカム構造に使われているハニカムコアもアルミ製であり、腐蝕の問題にも対処可能です。 すでにある社会的な技術でも、分野が異なれば未知のものであるといったことは無数に存在しています。私たちも、そうした出会いを経て今の技術の蓄積へと昇華してきました。こうした出会いがまだまだあるのだと思うとワクワクしますし、まだまだ技術を磨いていく先があることに、これからの進化と成長を確信することができます。